絆
新年明けましておめでとうございます。
今年のおみくじは。。。。
吉でした〜
毎年続けて通うこの場所も昨年の感謝の気持ちを伝えに来ることが目的です。
もうここに初詣でお参りするのは15年になります。
15年間の間には数多くのスタッフ達とここにお参りに来ました。
そのスタッフもすでに多くは独立しどこかで自分たちのサロンスタッフと初詣に行っているでしょう。
過去、私もアシスタント時代、サロンオーナーと初詣に参拝していました。
あの時は師匠と弟子という認識もありオーナーと常に一緒にいることが自分にとって
当たり前でした。
サロンという就業時間だけに留まらず営業時間以外にも多くの学びがありました。
美味しいものをご馳走になり、文化教養を教えてくれたのも師匠です。
しかし、ある日私はとんでもないことを言ってオーナーに解雇された経験があります。
なぜ、あの時あんなことを言ってしまったんだろうと今だに後悔しています。
今の時代、サロンにとって過去よく見られた「師匠と弟子」の関係はいまだに存在しているのでしょうか?
私も過去サロン経営していた時にアシスタント(美容師としては何もできない新人)を指導し一人前にするまで自分の時間も削り技術を伝えてきました。
これも私が自分の師匠の背中を見て、自分がして頂いたことのリピートです。
当時、何も美容を知らなかった私に師匠が教えてくれた多くのことは
今の自分のスキルとして人生を大きく飛躍させてくれる財産となりました。
そんな師匠にちゃんと当時のことを誤り、恩返しができればと当時のサロンの情報をたどり
師匠を何年も探しましたがみつけることができませんでした。
そのときに私が師匠にできることはと考えたのが
美容業界専門雑誌で活躍することでした。
どこかで自分が頑張っている姿を見いつけてほしいという願いで
雑誌の仕事もやりました。
しかし未だ師匠を見つけることはできていません。
サロンをやめていくときによく耳にする「恩を仇で返すのか?」という言葉の意味は
多くの意味が込められているんではないでしょうか?
考え方が古いという一言では片ずけられないものです。
例えばサロンをやめて行くことが、学校のような感じなら
担任の先生が卒業生に卒業式で「お前、卒業するなんて恩を仇で返すのか!」
なんて絶対ない話で、逆に『卒業おめでとう!』です。
でも私達は先生でもありませんし、まして新人が一人前になって卒業するなんていう決まった期間などありませんし、サロンは学校ではありません。
でもサロンでは教える側と教わる側のお互いの流儀が存在しているということです。
例えば、私の流派が「佐藤流」だとしたらこの流派を習得したくてあなたが来たとします。
私はあなたの熱意と心意気にあなたのために自分の寝る時間を割いて資料を作り、毎日あなたのために指導レッスンし、家族との時間よりもあなたの一人前になることを優先して
その流派の極意を伝授していた過程である日「あ〜この流派覚えてもしょうがないな」とか
「これ習得してもこの先役に立たないな」などと感じて私に「すいませんけどやめていいですか?だってこの流派覚えても役に立ちませんから」と私が言われたら
正直「アホな奴に流派を教える時間が無駄だった」と思うでしょう。
そのときにひょっとしたら「お前、恩を仇で返すのか」と
つい口に出てしまうかもしれません。
もちろん、あなたが辞めると思った原因は
私がいろんなんことを伝えきれなかったり、人間的におかしければその一端は責任もありますが。
しかし、あなたがしっかりと流儀をわきまえていて確実に佐藤流を習得したならば
私はそのとき、新しい門出を祝うべきでしょう。
ここからはオーナー目線で話しますが
スタッフはいずれ独立するとオーナーならみんなが考えています。
しかし考えても見てください。
もし、あなたが最初から面接で「このサロンの目と鼻の先で3年後にサロンやりたいんで
佐藤さんのサロンで仕事や経営ノウハウ全て教えてもらえませんか?」といって入社して来たら・・・・
まぁ、こんな人雇うほど寛容ではないかもしれませんね。。
もし、これを喜んで受け入れるオーナーがいたら
それは独立後何らかのメリットを要求する人でしょう。
そしてあなたがそのオーナー側のメリットを承諾すればそんなに問題は起こらず、
晴れて入社し退社してオーナーとは¥のつながりだけで解放。
しかし、独立するというカケラも見せず年月をかけて腹心にまでなったところで
日々、コツコツと近くでの独立を計画し、サロンのスタッフにも一緒にやらないかと
声をかけある日突然、オーナーに「独立宣言」。。
この行為自体は時代が違えば謀反を起こした歴史上の人物たちとして語り継がれて来てます。
これが流儀にかけるということです。
世間的に辞めるという行為自体に縛りはできません。
最近は業務委託という仕組みが多いのでここには入社するという概念が存在しませんから
雇う側も雇われる側も最初にお互いのメリットが成立するかどうかで決まるので
辞める人に対して「恩を仇で返すのか〜」な〜んてことは起こりませんよね。
あくまでもビジネス契約ですから書面に則って不履行がないようにことを進めるだけで済みます。
また、社員制度の福利厚生がしっかりしたサロンに入社したとしても
労働基準法からすれば辞める時は辞表を提出すれば終わりでもあります。
では何が問題なのか?
長くなりましたが
要は辞め方なのです。
共に苦楽を分かち合った仲間は上下関係なんていうものではなく
深い「絆」で結ばれています。
親と子供
兄貴と弟や妹
家族にも深い絆があります。
親と子の関係に卒業もなければ縁が切れることは滅多にないでしょう。
しかし、ときには縁が切れることもありそれはお互いにとって
普通では言い表せない苦悩の末の結末です。
最近の美容業界はこの絆が薄れ
自分さえ良ければとか
メリット優先の人が目立ちます。(最近の国際社会のリーダーにもみられます)
これを成功事例とするならば
乱獲する何処かの国の船の船長と同じです。
いずれ魚はいなくなり自分たちのビジネスの枯渇を招きかねません。
これと同じく美容業界もそうなりかねません。
少し昔
キムタクのビューティフルライフというドラマが放送された時代に
美容師になりたいという若者が急増しました。
こんな美容師さんイッパイいましたよね笑
ちなみにあのドラマでキムタクが演じた美容師はHUBLOTを腕にはめ
フェラーリに乗っていません。笑
あんな美容師になりたいとこの業界に入って来た人たちが
もし今、成功して高級外車乗り回して毎日ドンペリ飲んでキャバクラで豪遊してたら
笑っちゃいます。
このドラマの最終回がもしそんな感じだったらドン引きですね笑
ちなみに私は外車も時計も好きなのでキムタクのような美容師は目指していませんでしたが
笑っ
でも私のような美容師像はこのドラマでは主人公にはなれませんし
それをみてあれだけ多くの美容師になりたい人がこの業界には入って来ないでしょう。
間違った流儀は間違った思考回路を持ち
それが正しいことだと旗を振ります。
(過去の自分を反省してます)
今の美容業界が模範的であるのかといえば絶対に違うでしょう。
しかし恩は売るものでもなく買うものでもありません。
少なからず私は恩を売る考えはありません。
過去に恩を仇で返す発言はしたこともありますが
もし、恩を本当に売るつもりなら相手に今まで費やしたレッスンの時間分の対価や食事代を含めあらゆる対価を求めます。
でもこれは恩ではなくなります。
ではなぜ?オーナーは「恩を仇で返すのか!」というのか?
それはあなたが恩を感じているとは思えない発言と行動をするからです。
(当時の私です)
私がアシスタントの時に発した言葉も恩を感じているとは思えない発言だったからです。
あともう一つ
あなたがもしオーナーに恩を感じないなら一度自分の行動と言動を見直してください。
少なからず、そのまま次に進んでもまた誰かの恩を感じず無責任な言動と行動をしてしまうかもしれません。
オーナーとあなた。どちらにも言い分があります。
お互いがメリットやディメリットでの関係性しかないなら双方に問題が生じます。
与える側は充分に与えているといい
与えられる側はもっともっと足りないといい
双方に折り合い点は見つかりません。
仮にオーナー側が自分のメリットだけであなたを利用しているならオーナーに問題があり
あなたが自分のメリットだけを考えて行動すればあなたに問題が生じます。
サロンを学校の卒業式のように去ることだけはやめましょう。
あなたは学生気分ではいけませんし
サロンオーナーも担任の先生ではありません。
人生の恩師はそう多く出会えません。
深い絆は1年や2年では築けないものです。
絆ができれば恩も感じるでしょう?
恩を感じれば相手(オーナー)を思いやる言葉でサロンを去ることもできるはずです。
それでもオーナーがあなたの恩を感じて発した言葉に反応できないなら
それは悲しいですが縁がキレるかもしれません。
でもお互いに真の絆があったなら
いつかまた分かり合える時が来ると信じましょう。
0コメント